映画「博士の愛した数式」を見る
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ここで見ました。普通の雑居ビルの一部を映画館に改造したよう。試写室のような感じです。ほぼ満員でした。
<ネタバレあり>
シングルマザーの家政婦杏子は、義理の姉弟二人暮しの家の仕事を紹介される。但しその家は新しい家政婦がきてもすぐ辞めてしまうという。
杏子は家に訪ねてみると、姉は未亡人で弟の世話をするように言われる。弟は学者だったが交通事故で記憶が80分しか出来なくなったと言う。弟はケンブリッジ大学で博士号を習得し、大学への就職も決まっていた。一方姉は博士の実の兄の夫が急死し、経営していた工場をたたみ、借家の家賃収入の生活をしている。姉は母屋で住んでおり、杏子には弟の済んでいる離れで世話をしてほしい。母屋には立ち入らないで・・。といわれる。そして離れに行くといきなり博士から靴のサイズを聞かれる。24と答えると博士は実に潔い数字だ。4の階乗だという。そして博士の数字にまつわる不思議な話に杏子は惹かれていく。そしていつしか息子のルート(博士がつけたあだ名)と3人のメルヘン的な暖かな交流が進んでいく・・。
しかし、ある日ルートの野球大会を観戦した博士は発熱し寝込んでしまう。見捨てては置けない杏子は遂に泊り込みで看病することになってしまう。しかしそれは姉の知るところとなり。杏子は姉から契約解除を言い渡される。
時がたった、杏子は再び姉から博士の家に呼び出されてしまう。そこには息子のルートがいた。ルートは博士が忘れられず遊びにきていたのだ・・・。
うーん静かないい感じ。少し昔の時代のような、特に博士は阪神ファンで昔の選手の背番号が次々出てくる。そして数字にまつわる数学の不思議な話。
病気とはいえ家でもスーツを着てきちんとした感じを崩さない時代離れした博士が面白く、悲しい。寺尾さんはいつものとぼけた感じ。深津絵里さんはきびきびしたそれでいてキュートで優しい家政婦さん。うまいな。浅丘ルリ子さん久々に見ました。過去を背負う姉。暗いけどいい感じ。息子(斎藤高成)はうまいなー。成人した息子役の吉岡秀隆君はうまく大人の息子につなげている。
この監督らしい穏やかな映画。ちょっと今の時代にするとはなれた感じだけど昔のよき時代のこととして見ればいいんじゃないかな。観客も中高年が多かった。若い人には向かないかもしれない。
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