黒澤明ドラマスペシャル「生きる」
渡辺勘治はある市の市民課長だった。大過なく淡々と日々をすごしていたが、胃痛を訴え病院で検査を受けると医師から末期のすい臓がんと宣告される。勘治は息子の光男とその妻の一枝と一緒に暮らしているが、光男は結婚依頼父親を省みなくなっていた。そんな息子に病気のことを話せない勘治。
ショックを受けた勘治は、役所を休み酒場で飲めない酒をあおる。そこに優輝と言う遊び人風の若い男が現れる。勘治は優輝に息子のために貯金した500万の使い方がわからないから教えてくれと話す。優輝は勘治をカジノバーに連れて行くが、結局勘治は自分の病気のことが忘れられない。
優輝は勘治に自分の父を見ていただけと話し、結局勘治の金をそのまま返して去っていく。
勘治の休みの間に、市民課の仕事をやめる決心をしたと言う部下の小田切サチと出会った勘治は、サチの生き生きとした明るさに引かれ毎日サチと食事をしたりしてサチに惹かれて行く。しかし新しい職場で仕事をしているサチを追い回すことになってしまい。サチは去っていく。
勘治はサチが生き生きと新しい仕事をしているのを見て、以前陳情に来ていたが、市役所をたらいまわしにしていた粗大ごみの整理の問題にを思い出し、粗大ごみが置かれている市有地を整理して公園にすることを思いつく。
今までとは違い市の各部署を精力的に回って努力をする勘治。そして公園は出来上がる・・。
そして時は過ぎ・・・。勘治の自宅で、勘治の通夜が行われていた・・・。そして通夜に列席した市民課の職員たちは口々に勘治のことを語りだす・・・。
ずいぶん昔に原作の映画はTVで見ましたが、
今回のTVドラマは原作とそれほどには変えていないような気がします。
その分、今の時代とはどうしてもかけ離れる感じもあるし、
さすがの幸四郎さんの名演も、これは比べてはいけませんが、
志村喬さんには到底及ばないような気がする。
まあこれはしょうがないことなんじゃないでしょうか。
後半の通夜のシーン。残された職員たちのやりとり。
これは社会性が強く、
やっぱりいまどきの最後に主人公が亡くなる設定のドラマよりは、
格段に違う濃さがあります。
すでに書かれていますが深キョンさん(小田切サチ)の毒もなかなかなのか。
不思議な持ち味なんですね。
後、北村一輝(優樹)がいいな。こういう役ははまりますねー。
まあいい話ではあるけど、もしこういう状態になったら、
こう生きられたらいいと思います。(自分は無理だな・・・)
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