遠い国から来た男
<ネタばれあり>
中米の国サン・ハイメに暮らす津山雄作は46年ぶりに帰郷する。世話をする旅行会社の矢川香は津山の本当の目的が津山の元婚約者だった典子と再会するためと知り。しり込みする津山の後押しをして岡野典子に連絡を取る。
46年前雄作は会社の指示でサン・ハイメに単身赴任し、暴動に巻き込まれる。そして60年安保闘争のころ大学生だった津山は、暴動に加担するような形になり投獄される。何年も故郷に連絡の取れないままでいた津山は、ようやく民主化され、許されて獄から外の世界へ出るが、典子が岡野卓巳と結婚したことを聞き、その地に根付くことを決心する。
そして年老いてから若い妻と結婚したが、妻は昨年病死してしまう。
矢川の仲立ちでようやく典子との再会が実現することになったが、約束の場所に現れたのは夫の卓己だった。何故典子は来なかったのか?それは典子の意思だったのだが・・。
別の国に暮らし、連絡も取らないまま半世紀近く経った二人の男は、探り合いながらお互いの思いをぶつける。結局、雄作に負い目のある卓己は典子に会わせると雄作に約束する。
やがて、雄作と典子が46年ぶりに再会する。着飾った典子を眩しそうに見つめる雄作。はじめはどこかぎこちない二人だったが、語り合ううちに二人は長い空白を一気に乗り越える。
妻のことが気がかりになった卓己はその後「歌声喫茶」で二人に合流。すると、典子は卓己に雄作と一緒にサン・ハイメで暮らすと言い放った・・。しかし雄作は・・・・。
60年安保という時代、そしてそれを踏まえて海外での紛争にかかわるということという津山さんの設定。これは現実感がどれほどなのか。うーんそうなのかなという気もしますが、微妙です。
昔の恋人に会いに来てしまえば、当然気持ちは昔に戻ります。でもそこには現実が待ち構えています。津山さんは結局それを思い知り、典子さんの言葉に引き気味だったんでしょうか。
典子さんは今の暮らしに若干の不満があるから昔の夢に惹かれてしまったんでしょうか。しかし時間は経過してしまっています。
結論はお互いに微妙なものだったのかもしれません。
しかし津山さんにとって納得するものはあったのではないかと思います。
大人向けのいいドラマと思います。
小巻さんがあまり変わらないのがうれしい。岡野家でのシーンはふけメイクだったんでしょうか。再会のシーンでは若々しくて、いい感じ。
歌も歌われて、懐かしいです。小巻さんこういう感じでした、昔は。
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