1月期ドラマベスト−1
1.白夜行
賛否両論があるこのドラマ。個人的には、はまりました。思い返すとむなしいこの二人の道行。狂ってしまった人生のつじつまあわせは結局悪事を重ねることしかなかったのか、週刊誌で見ると何かおぞましい記事のように感じてしまう事件の数々、でもそれを意味のあるドラマとして見せられてしまうと何とも共感してしまう。
そういう意味ではとても不思議な感じ。うまく作ってあると言うことなのか?
子役の凄い演技。そして大人になってもうまく繋がっていく。山田君は雪穂を思うちょっとへたれた面もある亮司をうまく演じ、綾瀬さんは表面の甘い感じの中に凛とした雰囲気。亮司の思いに答えるような、そして逆にリードするような複雑な雪穂像をうまく演じています。
武田鉄矢さん。最後まで二人にかかわるため警察まで辞めてしまう。二人の悪事に対しては常に正論で指摘する。二人の側から見るドラマとしては悪役として聞こえるようにつくる。そして時につぶやく歎異抄。うーん凄いな。ここまで出来るとはね。最終回の歩道橋での説得シーンも迫力があった。
学園物はあまり好きじゃなく、最近の金八シリーズは見てないので武田さんの演技がどうなのかは知りませんでしたが。昔の大河(徳川家康での秀吉役)とかの演技よりは数段うまくなっているような。
篠塚の柏原崇さん。後半頻繁に出てきて笹垣の助手のような感じになります、そして雪穂との対峙。自首の説得シーは凄みがあった。この人の優男イメージを払拭するようなシーン。いいな。
そしてあの八千草さんの演技は凄い。殺される間際の二人へのきつい問いかけ。優しいおばあちゃんのイメージを覆すような存在感。抜群。
内容もさることながらうまい人たちが集まって印象深いドラマを作ると言うことかな。
2.神はサイコロを振らない
不思議なありえない設定の中で、乗客の一人一人の事情を描き、それに絡む黛ヤス子さんの乗客のことを考えた様々な対応、それを小林聡美さんがなんともうまく演じている。そして亜紀(ともさかりえ)と哲也(山本太郎)とこの3人の関係が何とも心地よく出来ています(本当はヤス子、10歳年をとっているのに、不思議に亜紀と哲也との3人のバランスが取れている。聡美さんが若い・・)
最後はやはり設定のパラドックスを覆すことはなかった。流れはわかりますが何か寂しいなこの感じ。
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