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おじさんのドラマレビュー2

テレビドラマ再放送、DVD映画レビューを扱います。 過去の記事は別ブログの引っ越しでカテゴリーはつながってないです。

TVドラマ「時計」(1977年作品)

明治初年。開拓まもない北海道の山奥に一人暮す女のところへ、一人の殺人犯が逃げ込む。彼を追って開拓使の二人の役人もやって来た。それぞれの人間模様が北海道近代化の縮図でもあった。
(以上日本映画専門チャンネルホームページより)

フランキー堺、宮口精二、桃井かおり、渡瀬恒彦他

脚本;倉本聰

時計はフランキー堺の、狡猾な上昇志向が強い役人の持ち物。付き従うもう一人の宮口さんの役人がクールで寡黙ですが、ちょっと剣豪的なにおいがする。
そして最初は地味な感じで演じる桃井かおりの村の女。隠れていた殺人犯役の渡瀬恒彦と完璧な4人のキャラが立っていて、これは質が高い。ラストも振りはあるのですが衝撃。

フランキーさんがここまでうまいとは思わなかった。演じているフランキーさんを見るのは私としては数少ない。これは快作。



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秋の駅

1993年山田太一作品。日本映画専門チャンネルにて

駅の売店・キヨスクで働いている美代子(田中)は、バツイチで子連れ。彼女に思いを寄せる三人の男性・駅員の宗形(布施)、農家の良雄(益岡)、警官の砂子田(村田)から求婚され心は揺れるが素直になれない。
(以上公式ホームページより)

地味な3人組(知り合いではあるが仲間かどうか微妙)からそれぞれプロポーズされるもてる美代子さん。まあ子連れでやはり過去があるわけなんですが。逡巡する美代子さん。当然なんです。
それに絡めての自殺願望のある老夫婦。そして不法滞在のどこかの国の人。同国人の彼女に会いに来たわけなんですが、このあたりの作りがうまいなー。
さらに小倉久寛さんも絡んでのおっさん祭りか。当然スーちゃんの美しさが際立つのですがね。
地味ながらもいい作品。

相棒10「陣川、父親になる」

あの陣川警部補(原田龍二)が、特命係の右京(水谷豊)と尊(及川光博)のもとへとやってきたかと思えば、なんと「父親になります」と言い出した。相手はすでに妊娠中で、今回も美人の由香利(松本莉緒)。美人にめっぽう弱い陣川はそんな彼女からある相談を受けていた。
 由香利は数ヶ月に亘ってテレビのドキュメンタリー番組の密着取材を受けており、その番組の担当ディレクター麻紀が自殺した。が、由香利には麻紀が自殺するとは思えないという。右京と尊は陣川とともに由香利を訪ねる。
(以上公式ホームページより)

由香利さんの過去というか生い立ちの事情。ラストの麻紀さんとのかかわりドラマ的なんですが、殺人の理由がああいうことというのはどうなのかなー。陣川回ですからやや力が抜けたというか及ばないのかなー。
陣川回でいえばやはり京野ことみさんのスリ役がいいエピだったと思うけどな。

最新の相棒14の陣川回も見直すか。

大河ドラマ「獅子の時代」総集編

脚本;山田太一

時代劇専門チャンネルで再放送を見る。おそらくリアルタイムでは見ていないと思う。

幕末から明治にかけての元武士そして平民と官僚になった二人を軸にした話。
後半はとにかく苦しく、平沼銑次は次々と反政府運動にかかわっていく、嘉顕は官僚になって理想に燃えたのだが、何か空回りしたまま挫折してしまう。

文太さんが抜群にいいなー。とにかく走っている。後半かなり平沼銑次を中心とした話に特化してゆく。おそらく本編を見れば流れがわかると思うが総集編なので、流れとか振りがわかりにくいが、それだけエピを膨らませている。そして大原麗子(もん)の恋愛模様が彩を添える。後半は重い話となるが力作。
なにせ配役が豪華なのが当時の大河らしい。
今ではとても・・・。









相棒14「伊丹刑事の失職」

捜査1課の伊丹刑事が自殺と処理した事件、1か月後、犯人の手記がゴシップ中心の新聞に掲載される。納得できない伊丹刑事は新聞社に乗り込み証拠品としての手記の提出を迫るが、取材元の秘匿として断られてしまう。はずみで編集長を突き飛ばしてしまい、その一軒が再び記事として掲載されてしまう。刑事部長から謹慎を言い渡された伊丹は特命係の二人と行動を共にして捜査を続ける。

いつもの二重のひっかけのミステリー。振り込め詐欺を題材にしての今風な感じ。観光会社を装っての設定はなんだか。まあいいか。ここらの無理は想定内?

TBSチャンネル「幻の町」

1976年作品HBC制作
TBS東芝日曜劇場1000回記念作品。

昔樺太の真岡で暮らした老夫婦が小樽へやってきた。10年かけて記憶を頼りに真岡町の地図を作るため小樽の知人を訪ねてきたが、知人夫婦は娘を残してもう他界していた。
旅館に戻った老夫婦は制作中の地図をどこかに忘れたことに気付く。

もう一度知人の娘を訪ねる老夫婦、娘は自宅に忘れてあった地図に気付かない。しかし老夫婦を案じて探す手伝いをする。
娘はトラック運転手の恋人がいたが、地図のことにかまけて久しぶりに帰ってきた恋人に会えない。
そのうち自宅に地図があるのに気が付き、老夫婦の行方を探そうとする。役所で老夫婦の滞在先を探し出した娘。しかし役所でその地図を職員に見せた時。職員からその地図が真岡町ではなく、その後日本に帰国した夫婦が住んだ町の地図ではないかということ気付く。娘は旅館にいた老夫婦に地図を返すが、娘は旅館を去り際夫婦についその地図が真岡町ではないことを告げてしまう・・・。

***

倉本総脚本。快作。笠智衆と田中絹代のどうも少しぼけているような老夫婦の演技が素晴らしい。
それに絡む若い桃井かおり。早口で、表情も微妙なんだがでも言いたいことは伝わる。

老夫婦のおそらくは失われているらしい、ノスタルジーの旅が切ない。

ラストは幻想的で。おそらく悲しい結末のような・・・。

何しろ昔なので、映像は鮮明さを書くが致し方ない。よく残っていたと思う。

相棒11初回スペシャル「聖域」

新相棒の甲斐亨が杉下右京と出会い、亨が目撃した事件の解決に二人で立ち向かう。

何度目かの再見。成宮君の若さが目立つ。多少ストレートじゃなく陰のあるところが新しいんだけど、何となく皮肉屋にも見えてしまう。ここらが微妙な相棒だが3シーズン続いてしまう。さすがにスペシャル版で出来はいい。賀来千香子さんがさすが。






NHK「夕暮れて」1983年山田太一作品

最終回。奥さんは買い物の途中で嫌になり、付き合っていた男の元へ、その男がどうしたいのかがちょっと最後までは見えないのだけど、何となく旦那さんに奥さんに対する気持ちを戻させて、復縁する方向へもっていくということかな。身を引いたということヵ。大人の判断。

まあこの先もし不倫を貫いても、奥さんは幸せになるかどうかということなのかな・・うまくいかなければ自分(付き合っていた男)も不幸になることなわけで・・ここらをドラマ的に流していくことなのかな、やや理屈っぽくはあるけど。まあ納得はできるけどね。

笠さんのおじいさんがまあいつもの飄々とした、ある意味貫禄のない義父・・微妙ですが、この人がこういう感じに出ないと息子を動かすこともできないわけでうまく作ってあるのかなー。
こういう結論は当たり前ですが・・まあこれでいいのかなー。大人の不倫?だし。

日本映画専門チャンネル・山田太一劇場「夕暮れて」#5まで

過去の作品ですがおそらく初見かと・・。NHK土曜ドラマらしい。

大人の・・というか中年から初老にかけての不倫しそうな・・・エピ。

ラスト1回を残してますが、おそらく流れから普通に戻るでしょう・・。

展開はゆっくりと進み、事実上ただ会っているか、デートしているだけの展開が続く。
まあこのあたりがリアルなんでしょうね。奥さんにとっての養父と息子(旦那)との関係も微妙に進み・・。
特にこのお父さんは笠さんがされているので、何となく貫禄がなくおずおずと・・。
でもそこらが自分の息子に夫婦関係のことをはっきりとは話せない、ちょっとドラマ的じゃないエピ。何かこんな感じなのかと・・。渋いかもしれませんがいい感じなのかも。

相棒3「ありふれた殺人」

 路上で寝ている男を注意した薫(寺脇康文)は、その男から20年前に人を殺した、と突然告白される。小見山(信太昌之)というその男は、20年前、当時高校生だった坪井里子(小林千恵)を殺害。事件は5年前に時効が成立、民事の時効も1カ月前に成立していた。その小見山がなぜ今ごろ自首したのか。右京(水谷豊)や薫に問い詰められた小見山は、誰かに狙われている、というだけで…。 
  伊丹(川原和久)ら捜査一課の取り調べに対しても「誰かが自分を殺そうとしている」と脅えるだけで取り付く島がない。が、その一方で遺族に謝罪する気はまったくないらしい。結局、「俺はもう罪人じゃない」とうそぶく小見山は、怒る薫をよそにさっさと署から出て行ってしまう。
  薫は右京に誘われるように20年前の里子殺害事件を改めて調べることに。当時担当だった港(清郷流号)によると、里子に目立ったトラブルがなかったことが逆に捜査を難航させたとか。その港にとっては刑事になるきっかけになった事件だという。 
里子の父・貞一(上田耕一)が特命係にやってきた。里子を殺した犯人を教えて欲しいという。どうやら小見山が自首したという報道を見たらしいが、当然復讐を防ぐため教えるわけにはいかない。里子を殺されたショックに貞一の妻・幸子(吉村実子)は手首を切り自殺未遂までしたという。そんな苦しい胸の内を語る貞一に、同情する薫は唇を噛む。
  小見山が何者かに殺害された。遺体の状況から手口が20年前の里子の殺し方と酷似していることがわかる。ということは、里子の両親が復讐殺人を?だとしたら、どうやって小見山が犯人だったということを知ったのか…。 
  
(以上公式ホームページより)

まだ殺人事件に時効がある時代の話。やはり亀山君が相棒の時代の右京さんはストイックだなー。話は思いが同時にシリアスな分だけ説得力は強い。ミステリーはさほどではないが重いテーマ。
正名僕蔵が司法試験受験生役で出ていて、もう若いのに濃い演技・・。快作というほどでないが出来はいいのかな。