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おじさんのドラマレビュー2

テレビドラマ再放送、DVD映画レビューを扱います。 過去の記事は別ブログの引っ越しでカテゴリーはつながってないです。


スジナシ再放送「三浦友和」

鶴瓶を無理やり作家にし、自分は編集者になりきった友和さん。そのまま推移すると思いきや最後で今までは芝居と一気にひっくり返してしまう友和さん。プレビューで鶴瓶さんの怒ること。平謝りの友和さん、でもこれは出来がいいと思いますよ。

DVD映画「羅生門」を見る

1950年公開、大映映画

三船敏郎、京マチ子、森雅之、志村喬、千秋実、上田吉二郎、加東大介、本間文子
撮影;宮川一夫 監督;黒澤明


DVD(BOOK版)を購入しました。TV放送では何度か観賞・・。
やっぱり映像が美しい。むろん昔の映画なので鮮明さは不足しているが充分うかがい知ることは出来る。
三船さんがいつもの三船さんだろうか、こういう演出だろうか、七人の侍で見せた直情径行さはまったくおなじなんだけど。

最後の樵の証言は原作に黒澤さんが付け加えたエピだそうだ、原作の意味合いを考えるとここで全く別の作品になってしまうとも言えそうだが、逆に映画版の独自性を出したのか。
まあ多少微妙ではあるが・・・。
最後のヒューマンなエピは、芥川龍之介の「羅生門」にはないエピと思うのだが、このあたりは黒澤さんらしい。

逆にいえば後年の原作をなぞった「蜘蛛巣城」(マクベス)や「乱」(リア王)とは違う。ここらを思い切ってエピを変えていくという考え方はなかったのかなー。まあ贅沢な感想ではありますが、映画「羅生門」のように原作の味を生かしながら独自の映画を作るという作りがひそめてしまったのはなぜだろう。

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相棒9「過渡期」

久しぶりに山田吾一さんを見た。もちろん過去はさまざまのドラマで見ていますが、結局は子供のころのあの「事件記者」に戻ってしまいます。

エピはしょうがない孫ということになるのか。そして捜査費を・・ということなのですが。蛍雪次郎さんがらしいということなんだけど。

遺留捜査でまたレギュラーの刑事をしているところを見ると又思い出してしまう。この方って時代劇の下引きに似合うと思うんだけど、まあこれは余談。警察内部ものではやや軽いかな、

相棒9「運命の女性」

9では陣川君が2回も登場しますが、こちらの回はことみさんの好演もあり人情話として良く出来ている、まあもちろん都合がいい流れもあるけどこれは気にならなかった。快作。

相棒9「9時から10時まで」

要するにリアルタイムで経過する事件ということなんですが、ネタ回という評判。まあ面白いですが、都合のよさがかなり重なりますけどこれはこういう設定上しょうがないのかな。たまきさんは右京さんに内緒で神戸さんと映画を見るんだ。一人で見ればいいと思うけどね。黄川田君がなかなかいいけどね。なんにしても多少薄めの回。

相棒9「ボーダーライン」

再放送で見ても暗い内容。某相棒ファンサイトでも述べられていますがやはりお兄さんに訴えるとか。なんとかやり方もあったように思うんですが。最後のあのことにしてもちょっと作りすぎというかそんなに訴えたいという力があるのなら・・・。とも思うのですが。まあ何とも言えないですね。でもちょっと暗すぎ。出来はよいんだけどね。

DVD映画「ぜんぶフィデルのせい」を見る

1970年代パリの5月革命のころのパリでのスペイン系の家族の話。とはいってもすぐ両親は当時のスペインフランコ政権に反対する伯母の影響で共産主義者となり父親は社会主義政権下に変貌したチリへ旅立ってしまう。活動家となってしまった両親のために幼い娘のアンナの生活は変貌し始める。

これは70年代のスペインの状態や、パリの5月革命、そしてチリのアジェンデ政権の行く末ということが基礎知識として入ってないとわかりづらい。結局アンナはどうなったのだろうか、どうも共産主義者になったわけではなく、カトリックの教えから抜け出て自由に思考するということに目だめて言ったということだろうか。

母のいわゆるフェミニスト活動と父親との微妙な差もちょっと考えさせられる。
基本は子供からの目線で描かれる政治の政界と生き方ということなのかな。

意味深い映画。日本でこういう政治がらみの意味合いを考えさせてくれる映画ってどれほどあるのか。とくに現在は少ないかな。

★★★★★

BSプレミアムで映画「トウキョウソナタ」を見る

2008年の映画。
見たかった映画なのです。
正直冒頭の旦那さんのリストラ部分からしてつらいのですが、時間がたってから奥さんにそれがわかるのだけれど、キョンキョンさんの奥さんの姿がヒステリックな対応でなく大人しげでほっとします。

夫(香川照之)のリストラ以後の彷徨、結局は仕事を選ばない方向へ行ってしまうのですが、語りの説明がなくてもつらさの流れは映像で伝わってしまう。

次男の無賃乗車のエピ、あとの警察の流れは多少予定調和的ですがまあなんとか問題もなく、奥さんの窃盗未遂犯との逃避行(というかこの犯人犯罪を犯してはいないような気もするのですが、だから逃げなくてもいいのでは)。奥さんの悩みの象徴的流れだけどもまあ理解は出来ます。

番組解説で山本晋也監督が指摘した夕食のシーン。一家の主人の声かけで家族全員が食事を始めるあたり。この世代としては珍しいのかな。きっちりとした子育ての方針だったのかな。このあたりが終盤、長男を除いた家族が万な帰宅して食事をするあたりの流れになるのでしょうか。

ラストの「月の光」の名演奏、吹き替えはどなたでしょうかね、まあ正直あの年であそこまでは演奏できないだろうけども。そこで終わってしまうんだけども。物足りないような気もしますが(特に長男のエピ)、バランスとしては良いのかもしれません。まあ掘り下げは浅いような気もしますが、日本映画ではこんなもんでしょう。濃くは描きたくないのかもしれません。

★★★★★
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2011年デジタルリマスター版「東京物語」

2011年デジタルリマスター版「東京物語」

BSプレミアムで見ました。何度目でしょうか。リマスター処理で画面のノイズや粗さが修正され見やすくなっています。鮮明さも多少復元されたような。昭和28年ということで夏のシーンだと思うけど団扇を盛んに使ってますが扇風機はまだないのかな。紀子さんのアパートの狭いこと、台所も共通で自分の学生時代、地方から出てきた友達のアパートを思い出す。まあそれよりは広いですが。このころの住宅事情なのかなー。
ストーリーは古臭くない、現代に通じる家庭の事情。面白いしほろ苦い。名作だなー。