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おじさんのドラマレビュー2

テレビドラマ再放送、DVD映画レビューを扱います。 過去の記事は別ブログの引っ越しでカテゴリーはつながってないです。

監査法人第2回

健司(塚本高史)が監査を務める大手食品メーカー・飛鳥屋の倉庫で火事が起こる。しかし財務諸表には火災損失の気配さえ見られない。会社の説明では、倉庫管理は別会社「あおなみ興産」に依頼しているという。健司は飛鳥屋と「あおなみ興産」の間に不審な経理処理を見つけ、茜(松下奈緒)は倉庫で飛鳥屋の売れ残り在庫を見つける。さらに800億円もの裏帳簿を入手し、飛鳥屋が巨額の不良債権を隠すために「あおなみ興産」を利用していた実態をつかみ、その裏にはメインバンク・東都銀行が指示した疑いがあった…。
以上公式HPより

今回は吉野が監査を任されるが、吉野は主査に若杉を選ぶ。
飛鳥屋の会計処理に不正を見つけた若杉と茜は吉野に決算を認められないと迫るが、吉野は認めてしまう。若杉と茜は吉野にくってかかるが通じない。まあ若い二人の暴走?(捜査は出来ない)や上司に対する物言いが疲れるが。でも真摯さは伝わる。しかし次回では吉野は大きく考えを変えるのだが・・。
すでにこのあたりから財政監督庁と小野寺の関係が見え隠れしている。結局小野寺は回し物のように動いてしまうことになる。うーん。
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「鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争」を見る

昭和46年冬、水木は「ゲゲゲの鬼太郎」などの執筆で忙しい中、無理やりに休暇をとって、赤道直下のニューギニアを旅した。

水木は、昭和18年21歳の時に召集され、ニューギニアのラバウルに送られた。当時ニューギニアは連合軍に島の半分を占領され、日本軍の敗色は濃厚。水木二等兵は最前線の小隊に配属され、過酷な戦場を生き抜いた。

以来、26年ぶりに踏むニューギニアの大地だった。そして、これがそもそものきっかけだった・・・。(以上公式HPより)

ドラマは戦争から26年たった、昭和47年の水木しげるは自分の身の回りで起こる不思議な現象に、自身の戦争中の体験をマンガに書くこととなる。

終盤での玉砕をせざるを得ない方向へ上官が追い込んでいくところ、太平洋戦争の不条理さを描いていて痛切です。
現在と戦時中の場面の交錯。現在の場面のどことなくのんびりとした風景。戦争中の空腹感を現在の食欲で満たそうとする水木氏。そして戦死者達の幻影との幻想的場面・・・と心に残る秀作ではないでしょうか。



再放送「砂時計」を見る

ついに全60回すべて見ました。長かった・・・でも終わってしまうと淋しい。
リアルタイム放送(2007年)では、自宅にいない時間で録画したりということもあったのですが、毎日30分と言うのは時間が取れなくてなかなか大変で、特に高校生時代が完走できなかったのです。残念。

たまたま今年地元の局でAMに再放送してくれたので見ることが出来ました。
本来は昼ドラの時間帯なのですが、内容は青春ドラマ。幼馴染の恋。これを成就するという珍しいケース。いいな。
杏ちゃんがこんなに初恋にこだわるなんて、普通の女の人ならこちらを振り向かない人なら(まあ正確には大悟がうじうじしているわけだが)あっさり切ってしまうんじゃないかな。
でもこの杏ちゃんが悩むのがいい感じなんでね・・。

中高生から大人への配役のリレーが自然でいいな。椎香ちゃんだけが大人役ちょっと違うかな・・まあ頑張ってはいると思いますが。

幼馴染という自分と似た思いのある感じ。もちろんこんなに継続して付き合ってはいないので・・うらやましい。
結局はいい思い出ということになってしまう。そんなもんです。だからうらやましいこのドラマ・・。

教えていただいたある方に感謝。今夜はラプソディ・イン・ブルーを聞いて寝ましょうか。

画像は鳴き砂の琴が浜です。(ウイキペディアよりお借りしました)

DVD映画「Ray/レイ」を見る

伝説のソウルシンガー、レイ・チャールズの伝記映画。
レイロビンソンは弟と母親の貧しい家庭に育つ。事故で弟を亡くし、トラウマを負う。そしてレイはその数ヵ月後に緑内障のため視力を失い盲目となる。その後盲学校に通い。ピアノも勉強する。そして17歳でバンド活動を開始。
ミドルネームを取り、レイ。チャールズを名乗る。ツアー中にレイは有名となり、レコード会社と契約し。ヒットを飛ばす。しかしバンド活動を始めたころから麻薬におぼれて、中毒になっていく・・・。

これはすごいなー。レイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスが凄いです。(音はレイの音楽をそのまま使用している思う。だから動きだけを真似ているんだけど。これは似ています。まったくレイそっくり。)
この映画はレイが生存中から撮影しだしたそうで、残念ながらレイは完成を見ることなく亡くなったとのこと。

母子家庭に育ち幼くして失明したレイ。音楽だけを生きる手段としてさまようレイ。弟をなくしたとき自分は何も出来なかったというトラウマ。そして失明と言う苦しさから逃れるための麻薬。つらいです。毅然とした母親の教えがいいですね。常に回想される母親の姿と水でぬれる床で表されるこのトラウマ。そして有為転変する音楽人生。

レイ・チャールズ、一度だけおそらく亡くなる数年前と思いますがコンサートを聞いたことがあります。スタイルは同じで。小さめなバンドに、女性コーラス、そしてレイの弾き語り。懐かしいです。

これはDVD購入しようか知らん。日本語吹き替えで見ましたが、吹き替えの声優さんがうまいのですがクレジットが不明で。購入して解説を見るしかないのかなー?

勝手につける点★★★★★(満点は星5個)

RAY

監査法人第1回

<ネタバレあり>
監査法人は企業の命運の鍵を握る公認会計士のグループ。ジャパン監査法人の若杉健司(塚本高史)は上司の小野寺直人(豊原功補)の影響を受け、企業に厳格な姿勢で臨む監査を志す。ある日、健司は密告電話を受ける。近く監査に入る北陸建設工業に、架空売上があるという。同僚の山中茜(松下奈緒)、先輩の田代(光石研)と監査に乗り込んだ健司は、経理書類に不審点を見つける。会社の抵抗を押し切り現地調査すると、建設中や未着工の物件を多数発見、粉飾の事実を突き止める。北陸建設工業と気脈を通じる理事長・篠原勇蔵(橋爪功)は、見逃せと田代に命じるが…。(以上公式HPより)

そして北陸建設工業は建築用の足場がまだ残っている工事中のマンションを、完成したと偽装するため雨中の夜間に足場をはずす作業を強行するが、工事中に事故が起こり犠牲者が出る・・・。
結局、小野寺の命を受けた若杉は厳格監査を貫き。北陸建設工業の決算を認めない。

いきなりきつい展開。いやー激しい。まあ疲れる展開ですが面白い。話はずっとつながっていくようです。松下奈緒さんが似合っていますねー。塚本君も彼らしい。鋭い目つきが合っています。まあちょっと怖いけど。

トップセールス最終回

<ネタバレあり>
第8回(最終回)
SUBの支店長となった久子は成績の悪い店舗の建て直しに成功。社長の推挙で次の社長となるが、専務の山村は面白くない。
1995年、対米強硬派の高村雅之と会社を守りたい柴田隆男は、アメリカ製の部品の購入目標をめぐる交渉になった日米自動車交渉の裏舞台で対決する。
社長になってから客との距離を感じ、自分を広告塔としか会社が見ていないと感じた久子は、これからの生き方を悩み始めていた…。(以上、公式HPを参考にしました)

SUBの支店長になった久子は成績の悪い店に過去の自分のやり方でアドバイスをし、顧客のクレームを抑え建て直しに成功します。そして現社長の推挙で次期社長になるのですが実はそれはマスコミ対策のお飾りだった。
社長になり、マスコミ対応に忙しい久子。再び同じ支店の成績が悪くなった事を気にした久子はつい現場に口を出してしまいますが、専務からクレームをつけられてしまいます。
しかし久子の発案で、車のショーに顧客を招き、直接に客から意見を聞くというアイデアで再びSUBは評判になりクレームが減ります。
そしてそのことで久子は再び現場へ戻る決心をします。

えーっとこの背景に日米自動車交渉もあり。何とか決着はするのですがそれとからめての久子の話。結末はちょっとまあドラマらしいかな・・。リアルさが・・?と思いましたが、まあ久子らしい決着では。
この流れがドラマ冒頭の、現在は自分の会社の車ではない車を進める話しをしてしまうということにつながるのか・・。なるほど。

やっぱり夏川さんのうまさ、いい感じで久子像を作っていると思います。
そう当時の出来事とからめてのドラマ作り。出来は上々です。

資料提供(でもモデルといっていいでしょう)の林久子さんの勤めていたホンダの当時のヒット車種ホンダN360です。(画像はウィキペディアよりお借りしました)

トップセールス第6回ー第7回

<ネタバレあり>
トップセールス第6回
岡野の死の悲しみがいえない久子。柴田はアメリカに赴任することになる。新しい所長にトップセールスの久子が就任すると所員の誰もが思っていたが、所長になったのは谷口だった。
そして店担当のセールスレディと言う事で若い幸田留美子が営業所へやってくる。留美子は女の武器で早くも車を売上げ、谷口に同行し、顧客の細田OA機器へ・・。面白くない晴美。
しかし留美子は細田OA機器の細田専務と出来てしまい、ひそかに思いを寄せていた谷口が激怒し、細田に暴言を吐いてしまい、所長を解職される。
谷口の代わりに新しくやってきた所長は、パートの藤山の契約の解除を言い渡す。
谷口は責任を取って退職届を出し、晴美もやめ、久子も同級生の高村から教えられた外車のディーラー、SUBに転職する事を決意する。
ミヤケモータース城南営業所の所員たちは久子たちが去ることで、アベベで城南営業所解散式を開く・・。

久子がついにミヤケモータースを去る日が来てしまいましたね。久子は留美子とのことで自分の年齢を自覚してしまいます。輸入自由化で日本製の自動車の市場は厳しくなりますが、生産台数は大きくなった工場を維持するため減らせない・・。厳しい環境になってゆきます。

第7回
久子はSuBでも成績を伸ばし、ライバルのセールスマン・末長はそんな久子の一生懸命さに惹かれていく。吾郎は記者を辞め、バブル景気にのって不動産を買いあさる満田の秘書に。久子たち4人を豪華レストランに招いて優越感に溺れ、そんな吾郎に4人は危ういものを感じていた。バブルは崩壊し吾郎は転落の道へ…。(以上公式HPより)

恐縮ですが諸事情であらすじを簡単に・・。
吾郎は久子への思いを秘め、記者から不動産業界へのめりこむことに、しかしそこにはバブルの崩壊が待ち構え、法を犯した満田の手足となってしまった吾郎は身を隠す羽目になってしまいます。
久子は末長のプロポーズを一蹴しますが、その思いが真剣だった事を後で知り後悔します。久子にとってはラストチャンスだったんでしょうか。でもやはり年下の男から告白されるというのは仕事をメインと考えてきた久子には逡巡するということなのでしょうか。
吾郎の同級生達へのパーティへの誘いは自分の劣等感の裏返しと言うことなのでしょうか、記者と言うある意味同級生達の人生を突き放して眺めてきたわけですが、実はその人生の充実した部分がうらやましかったのでしょうか、一発逆転を狙ってもねー。しょうがない、哀しい。

トップセールス第4回ー5回

<ネタバレあり>
トップセールス第4回
ミヤケモータースは車の店頭売りを始めることになった。久子の発案で、来客集めのため野菜を安く販売することになる。久子の成績は営業所のトップ谷口にせまろうとしていた。
顧客の小峰酒店を訪問する久子。息子の雄二はコンビニエンスストアの管理会社に勤めているのだが、その上司と小峰酒店にやって来た雄二は、父に店をコンビニ化する事を勧める。父は拒否する。
数日後久子の同僚の谷口が雄二を連れてミヤタモタースに帰社してくる。谷口は雄二に小峰酒店へ新しいトラックを進めていたのだった。谷口の営業に思わずコンビニの件を持ち出してしまう久子。このことで谷口と衝突してしまう。
そしてトラックのこと、コンビニ化のことで久子は谷口と、小峰雄二と三人で小峰酒店へ行くのだが・・・。小峰酒店の古いトラックには店主の子供達への思いが染み付いていたのだった・・・。

酒屋さんの二人の息子の事故のエピソード、父と息子(次男)との確執を車のセールスをからめて描く。このほかに晴美の久子へのライバル意識など。うまい作り。

トップセールス第5回
久子は昔、家出し、姿をくらました父に偶然再会する。父は芝居小屋の下働きをしていた。そして出演している女優と暮らしていた。父と会った久子は動揺し仕事で失敗を繰り返してしまう。岡野所長は心配して久子から事情を聞く。そして久子の母へ居る店へ行きそれとなく久子が父とあった事を伝える。
久子の母は父と会い。話の中でもう父は別の世界に住んでいるという事を知る。母は久子に踏ん切りがついた事を話す。
体調の悪い岡野は入院する。岡野は久子に長年の顧客のある家庭をのぞいてくれないかと話す。どうもそこの息子が自分の母に暴力を働くらしいのだ。
病床の岡野の代わりに所長代行として柴田が着任し、セールスマンたちを厳しく管理しだす。納得の行かない久子は柴田と衝突する。
再び顧客の家に行った久子は息子の暴力に巻き込まれる。そこに飛び込んで久子を救ったのは入院しているはずの岡野所長だった・・・。

最後には岡野の死というきつい展開。久子にとっては憧れの人であり恋人でもあり父でもあるという岡野・・。蟹江敬三さんが素晴らしいです。ヒューマンで。

DVD映画「魂萌え」を見る

定年を迎えた夫・隆之と平穏に暮らしていた敏子だったが、隆之の急死によってその生活は一変する。亡くなった夫の携帯にかかってきた見知らぬ女性からの電話、8年ぶりに突然現れ、強引に遺産相続と同居を迫る長男。矢継ぎ早に迫ってくる孤独と不安。平凡な主婦だった敏子にとって未知なる体験が次々とやってくる…。(以上GOO映画より)

TVドラマでも見ました「魂萌え」。映画版は風吹ジュンさん主演。信じていた夫に長い間裏切られていた事を知らなかったごく普通の主婦が、夫の死後愛人の存在を知り生き方が徐々に変わっていく。
イヤーここでも女の人は怖いです。終盤の同級生達との池での若者とのやりあいもいかにもおばさん。たくさん居ればこんなもの。でもちょっと痛快。ピンキーさんが熟年女性を演じているのが、まあそういう年だろうとは思うんだけど何かがっかり。でもよく演じますね。
映画の中での男がすべてだらしがないというのがどうも・・まあ確かにそうでしょうけども・・皆イケメンなのに・・。

勝手につける点★★★★(満点は星5個)・・・やっぱりドラマ版の高畑さんのほうがいいなー。


DVD映画「夕凪の街、桜の国」を見る

(夕凪の街)
原爆投下から13年後の広島。そこに暮らす平野皆実は、打越に愛を告白される。だが彼女は、原爆で父と妹を失い、自分が生き残っているという事が深い心の傷になっていた。そんな彼女の想いを打越は優しく包み込むが、やがて皆実に原爆症の症状が……。
(桜の国)
半世紀後。今は東京で暮らす皆実の弟・旭は、家族に内緒で広島の旅に出る。そんな父を心配する娘の七波は、ひょんなことから友人の利根東子と共に、旭の後を追って広島へ向かう……。
以上GOO映画より

原作は広島在住、こうの史代さんのコミック。こうのさんの一家は被爆者ではありませんが家族の助けを借りて昭和30年代の取材を行い、コミックス化したそうです。
原爆投下時の描写はごく短時間のイラストで描かれています。反戦の訴えは押さえられたものと思いますが、瀕死の皆実さんの
「原爆を落とした人は私を見て『やった、又ひとり殺せた・・』とちゃんと思うてくれとる」
と言うつぶやきが痛切です。

映画は原作を忠実に映画化しており、若干の設定変更があるだけ。原作で暗示されている、旭と打越の再会シーンも、台詞を加えてわかりやすくなっています。そのシーンのために皆実のなくなる場所を移動させていること、その瞬間に打越もいるということに変更されています。

しかし原作の雰囲気はまったく損なうことなく映画化されており、特に皆実の麻生久美子さん、フジミの藤村志保さんが抜群に素晴らしい。
昭和30年代の広島の河畔のバラックのセットがリアル。CGはまったく使われていない(と思う)。
久々に心に残る映画でした。

勝手につける点★★★★★(満点は星5個)・・・素晴らしい

映画「夕凪の街、桜の国」

原作コミックス「夕凪の街、桜の国」